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ピロリ菌 HELICOBACTER PYLORI

ピロリ菌の検査方法と除菌対応について医師が解説

ピロリ菌を除菌して
胃の健康を
守りましょう

ヘリコバクターピロリ菌(通称ピロリ菌)は、胃の粘膜に感染し、強い炎症を引き起こすことでさまざまな病気の原因になります。胃・十二指腸潰瘍や過形成性ポリープなどがよく知られていますが、長期間の感染は萎縮性胃炎を引き起こし、萎縮性胃炎が胃癌の大きな原因になります。

日本・中国・韓国は胃癌が非常に多い地域であり、東アジアのピロリ菌は欧米に比べて、胃癌の原因になる強い炎症を引き起こす菌株が多いことがわかっています。したがって、ピロリ菌による胃癌は東アジア特有の病気と言えるでしょう。

ピロリ菌の感染経路と予防

ピロリ菌は口から感染することがわかっています。かつては衛生状態が悪かったため、井戸水などからの感染が考えられましたが、今でも中学生に感染が認められることがあります。ピロリ菌は幼少期(3-4歳未満)の感染が多く、ピロリ菌を持っているお母さんが離乳食の時に移してしまうこともあります。また同じ環境で育ったご兄弟の方がピロリ菌陽性だと他の方もピロリ菌陽性の可能性があります。

ピロリ菌の除菌は胃癌予防の第一歩です。除菌することで、次世代への感染の広がりを減らし、胃癌を予防することが可能です。ピロリ菌の除菌は1週間の内服治療でできます。以前に胃・十二指腸潰瘍になった方、ご家族に胃癌や胃・十二指腸潰瘍の方がいらっしゃる方、生活用水が井戸水であった方などはピロリ菌感染の可能性があります。ご不明な点があれば、お気軽にご相談ください。

CAUSE ピロリ菌による
疾患とその症状

ピロリ菌は胃粘膜に感染します。ウレアーゼという酵素を持ち、アンモニアを発生、毒素を分泌することで慢性的な炎症を引き起こします。この炎症により、胃の防御機構が弱まり、慢性胃炎や胃・十二指腸潰瘍になります。また、ピロリ菌自体が細胞を傷つけることで、遺伝子の変異が起こり、胃癌の原因にもなっていきます。ピロリ菌による疾患の中で最も頻度が高いものは次の3つです。

ピロリ菌による疾患
萎縮性胃炎(慢性胃炎)

ピロリ菌が分泌するVacAという毒素によって、胃粘膜が障害を受けます。障害を受け続けると、胃粘膜は徐々に薄くなり、やせ細っていきます。この状態を萎縮性胃炎(慢性胃炎)と呼びます。最初は胃の出口(幽門部)の近くだけで起こりますが、時間をかけて胃の入り口(噴門部)まで広がっていきます。除菌を行わない場合、胃粘膜全体が萎縮していきます。

胃・十二指腸潰瘍 萎縮した胃粘膜は免疫機能も低下し、さらに胃酸によっても障害を受け、粘膜下の筋層まで潰瘍が進行します。潰瘍によって腹痛が出現したり、大出血や穿孔(穴があく)などの合併症が生じることもあり、緊急手術になることもあります。内服治療で軽快することが多いですが、重篤な場合には入院し絶食や点滴治療が必要となることもあります。ピロリ菌の除菌を行うことで再発を防ぐことができます。
胃癌 ピロリ菌は胃癌の直接的な原因とされています。ピロリ菌はCagAというタンパク質を胃の細胞に注入することで、胃癌の発生を引き起こす可能性があります。ピロリ菌による細胞の障害に加え、喫煙や食塩の過剰摂取も胃癌の発生を促進すると考えられています。胃癌の9割以上はピロリ菌によるものであり、できるだけ早く除菌することが胃癌の予防につながります。胃癌は通常、一つの細胞ががん化して内視鏡で見えるようになるまで10年以上かかると考えられています。大多数は慢性胃炎のままですが、数%の割合で胃がんを発生します。毎年の内視鏡検査によって早期の段階で胃癌を発見することが可能であり、早期発見ならば内視鏡による完治が期待できます。

ヘリコバクターピロリの
検査方法

ピロリ菌の感染を確認するための検査方法は以下の通りです。

血液検査や尿検査による
ピロリ菌の抗体検査

血液や尿の中にピロリ菌の抗体が存在するか調べます。

内視鏡検査による
ピロリ菌の確認

内視鏡検査を行った際に、ピロリ菌の感染が疑われる場合には組織を採取し、ウレアーゼ法や培養法、鏡検法などを用いて確認します。

ピロリ菌の除菌後の確認検査

尿素呼気試験

絶食した状態で来院し、特殊な袋に息を吹き込みます。その後、薬を内服し、20分後に再び袋に息を吹き込みます。内視鏡検査は必要ありません。

便中ピロリ抗原検査

胃の中にいるピロリ菌は便中に排泄されるので、糞便中のヘリコバクター・ピロリ抗原を 検出することによりピロリ菌の感染の有無がわかります。 便を専用容器で取って持って来て頂ければ、当日すぐに結果がわかります。内視鏡検査は必要ありません。

ピロリ菌除菌の対象となる方

保険診療による除菌対象となる方は以下の通りです。

  • 胃内視鏡検査で萎縮性胃炎が確認された方
  • 胃・十二指腸潰瘍の方
  • 胃MALTリンパ腫の方
  • 特発性血小板減少性紫斑病の方
  • 早期胃癌の内視鏡治療後の方

また、人間ドックなどでピロリ菌感染の指摘を受けた場合は、かえで内科で内視鏡検査を受けていただければ、保険診療による除菌が適用されます。他の医療機関で胃内視鏡検査を受け、慢性胃炎の診断を受けた方(内視鏡検査から1年以内)も保険適用の除菌対象です。

自費診療の対象となる方は
以下の通りです。

  • 保険診療での2次除菌まで行っても効果がなかった方
  • ピロリ菌感染の確認はあるが、
    内視鏡検査を受けたくない方
  • ペニシリンやクラリスロマイシンなどの抗生物質にアレルギーがある方

FLOW 除菌治療の
流れ

除菌治療の流れは以下の通りです。

  1. 1次除菌

    消化性潰瘍治療薬(ボノプラザン)と抗生物質(クラリスロマイシン・アモキシシリン)を1週間内服します。ボノプラザンを使用する除菌方法は、従来の方法に比べて除菌率が高くなっており、1次除菌の成功率は90%です。

  2. 1次除菌の確認

    内服終了から1ヶ月以降で来院し、尿素呼気試験か便中ピロリ抗原検査によって除菌の確認を行います。

  3. 2次除菌

    1次除菌が失敗した場合には、ボノプラザンと抗生剤をメトロニダゾールとアモキシシリンに変更し、もう一度1週間の除菌治療の内服を行います。

  4. 2次除菌の確認

    再度、内服終了から1ヶ月以降で来院し、尿素呼気試験か便ピロリ菌検査によって除菌の確認を行います。2次除菌までの除菌率は97-98%です。

  5. もし2次除菌を失敗したら・・・

    2次除菌でも除菌が成功しなかった場合や薬剤アレルギーの方の場合は、薬剤の組み合わせを変更して3次除菌を行うことも可能ですが、自費診療となります。2次除菌が不成功だった方は、ご相談ください


当院では、ピロリ菌治療において日本消化器病学会専門医や内視鏡専門医などが治療を行っています。ピロリ菌感染の指摘を受けた方や既に他の医療機関で除菌を試みたが失敗した方など、ピロリ菌に関する診療に積極的に取り組んでいます。
ぜひ、お気軽にご来院ください。

よくある質問

  • ピロリ菌は人から人に感染しますか?

    口から口への感染の可能性がありますが、ピロリ菌に感染する主な時期は幼少期であると考えられています。
    大人同士がキスをして感染する可能性は低いと思われます。

  • ピロリ菌感染時の症状はどのようなものですか?

    胃の痛みや不快感がありますが、症状は人によって異なります。痛みのない方もいらっしゃいます。
    お腹の症状がある場合は、まずは医師に相談してください。

  • ピロリ菌感染の確認方法は何がありますか?

    多くの場合、胃カメラによる胃内視鏡検査で感染の有無が確認されます。また、血液検査や尿検査、便検査などでも感染の可能性を調べることができます。それぞれの方法には特徴がありますので、医師に相談してください。

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0357097776
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