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大腸ポリープ POLYP

大腸ポリープの原因と
切除法を医師が解説|
消化器・内視鏡のクリニック

大腸ポリープとは

大腸ポリープは、大腸の粘膜に膨らんだイボのような粘膜であり、ポリープというのは病気の名前ではありません。大腸ポリープのすべてが癌化するわけではありませんが、年月をかけて悪性化するものもあります。大腸のポリープにはいくつかのタイプがあります。まず、将来的に癌化する可能性のある腫瘍性ポリープと、癌化しなくても出血などの症状を引き起こす非腫瘍性ポリープです。腫瘍性ポリープの中で特に注意が必要なのが「腺腫」と呼ばれるもので、これが最終的に大腸がんになる可能性があります。腺腫は小さいうちに切除することで将来の大腸がんの予防が可能です。また、非腫瘍性ポリープの中には、ガン化のリスクがほとんどないとされていたものもありますが、特に大きなものや上行結腸や横行結腸にできるものはガン化のリスクがあることがわかってきています。

大腸ポリープにはさまざまな特徴があります。いくつかのタイプのポリープを以下に紹介します。

  • ポリープの形状と
    サイズによる分類

    大腸ポリープはさまざまな形状やいろんな大きさのものがあります。一部のポリープは盛り上がった部分があり、そこまで大きいものでなければ、見つけた時に切除することが可能です。また、キノコのような茎があるポリープや平べったいコイン状のポリープも存在します。

  • NBIによる分類

    NBIという特殊な光を当てると、ポリープがよりはっきりと浮かび上がり、ポリープの粘膜の模様がはっきりと見えるようになります。将来がん化する可能性のある腺腫と呼ばれるポリープです。

  • ポリープの大きさと
    血管の分布による
    分類

    キノコのような形をした非常に大きいポリープも存在します。このポリープは茎があり、その中に太い血管が入っていることが多く、切除すると出血のリスクが伴います。そのため、安全に切除するために大きな病院を紹介することもあります。

  • 家族性大腸腺腫症によるポリープ

    家族性大腸腺腫症という遺伝性の疾患では、ポリープが多数して発生します。この病気の患者さんは20代からポリープががん化し、50代になる頃にはほとんどの方が大腸がんになるため、大腸の切除手術が必要になることがあります。

大腸ポリープの主な症状

大腸ポリープは多くの場合は、特に症状はありません。ただ、肛門の近くにできた出血しやすいポリープは排便時に出血したり、便に少し血液が混じったりします。症状がないため、大腸ポリープを見つけるためには大腸カメラ検査をやることが必要になります。

大腸ポリープの原因は?

大腸ポリープの原因は主に遺伝子の異常だと考えられています。ただ、遺伝子の異常だけでポリープや大腸がんが発生するわけではありません。年齢(50歳以上)、家族歴(家族に大腸がんになった方がいる)、肉食傾向、高カロリー食や肥満、過剰なアルコール摂取、喫煙など、外的要因も大腸ポリープの原因に可能性があると考えられています。また、遺伝子の異常が原因で全大腸にポリープが多発し、20〜30代頃からがんが発生してしまう家族性大腸腺腫症という病気もあります。

大腸ポリープの治療

大腸ポリープの治療には正確な診断と適切な手技の選択が必要です。まず、ポリープの形や大きさ、粘膜の状態などを観察し、切除が必要かどうかを判断します。これには適切な内視鏡操作と豊富な経験が必要です。切除が必要と判断した場合、どのような器具を使用し、どの方法で切除するかを検討します。また、ガンを疑うような場合は無理に切除せず、より高度な内視鏡治療が受けられる医療機関への紹介を検討することもあります。

当院では、一番多く行われている切除方法は「Cold snare polypectomy(CSP)」です。この方法では、金属製のスネアという器具を使用し、ポリープを周囲の粘膜と共に絞り切って切除します。以前はスネアを使用してから電気を流して焼灼する「Hot snare polypectomy(HSP)」という方法が一般的でした。HSPは大きなポリープや茎の太いポリープの切除に使用されますが、組織の焼灼による変性や、切除後に出血が起こることが問題になっていました。CSPは焼灼せずに切除するため、出血のリスクがHSPよりも低く、安全な切除が可能です。当院では、ポリープの種類に応じてCSPを中心に切除を行っています。

大腸内視鏡検査の際に見つかったポリープは、当院では検査の日に切除する日帰り手術を行っています。基本的には入院する必要はありません。他のクリニックでは一部の組織のみを採取し、その後、大きな病院で切除するケースもありますが、当院では例外的な症例を除き、切除は検査当日に行います。

大腸ポリープはほぼ症状がありません。大腸がん検診(便潜血検査)で陽性になり、内視鏡検査を受け、発見されることがほとんどです。血便がある場合はもちろんですが、大腸がん検診(便潜血検査)で陽性反応が出た場合は、必ず内視鏡検査を受けるようにしましょう。

大腸ポリープの対策・対処法
大腸ポリープを発見するには、大腸カメラ検査が必要です。40歳を超えたら、一度は受けることをおすすめします。健康診断の便潜血検査は大腸がんの検査ですが、大腸ポリープからも出血することがあります。便潜血検査で陽性反応が出た場合は、必ず大腸カメラ検査を受けるようにしましょう。

よくある質問

  • 大腸ポリープはお酒の摂取が原因ですか?

    大腸ポリープの原因としてアルコールが関与することもありますが、ポリープや大腸がんの発生には年齢や生活環境など、さまざまな要素が関係しています。定期的な大腸内視鏡検査は、大腸がんによる死亡を予防するために重要です。

  • 大腸ポリープを切除したことがあります。毎年検査を受ける必要がありますか?

    大腸ポリープの切除後、再発のリスクを評価しながら個別の検査スケジュールを設定する場合もあります。一般的には、切除後は2.3年後にまた内視鏡検査を受けることが多いです。

  • 最近お腹が痛いんです。大腸ポリープが原因でしょうか?

    ほとんどの場合、大腸ポリープは日帰り手術で切除できます。ただし、ガンの可能性があるポリープや出血のリスクが高いポリープについては、入院して切除することが安全とされることもあります。その場合は、信頼できる医療機関への紹介を検討します。

      • 大腸ポリープの切除は可能ですか?

        当院で大半の大腸ポリープの切除は可能です。ただし、ポリープではあるものの癌を疑うようなポリープであったり、非常に大きく合併症のリスクが高いポリープに関しては信頼できる大きな病院をご紹介させていただいております。

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